ことりログ

日々のつぶやきをつらつらと

In one of the stars I shall be living. In one of them I shall be laughing. And so it will be as if all the stars will be laughing when you look at the sky at night.

【読書日記】食堂かたつむり

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読書の秋ですねぇ~(*^。^*)
これまで部屋の中は夜も蒸し暑いから窓を開けていたのですが、ここ数日は開けておくと冷たい風が入ってきて寒く感じるように。

久しぶりに雨戸も窓もぴっちり閉めた部屋の中は、すっかり忘れていたけどいい感じ♪静かだし温かいし、寝るのがもったいないほどリビングが愛おしい(#^.^#)

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そんな静かな秋には読書。もりもり読んでいます。そんな中で最近読んだのが、小川糸さんの「食堂かたつむり」。




出版された当時はよく取り上げられていたし、その後映画化もされていましたね。




ただ、私は読む本の好みというか作者の好みがハッキリしているので、新しい作家さんを発掘する気持ちがまったくなく。初めての作者さんの本を読んでガッカリさせられる(そしてそれが非常に多い)ならば、好きな作家の本を読み返していた方が好き、という考えなのです。

このあたり、性格があらわれていますね。新しいものを受け入れようという柔軟性が皆無^^;


その頃ならどんなに世間をにぎわせていても絶対に手に取らない本(・・・ん?そうでもないか?世間をにぎわせている本でも、興味があるものは読んでるな)でした。
王様のブランチ的な番組内で、女子大生風のタレントさんが「泣けます~」というような本は全く興味が持てなかったのです。そういえば王様のブランチを見なくなってもう何年たったか?もう「てっちゃん」の本の紹介のコーナーはないのかしら?


この「食堂かたつむり」も、いかにも若い女性をターゲットにしたような装丁だし、「みんな読んでる」というものに背を向けたいひねくれものなので、読むつもりは全然なかったのです。

それがなぜ読む気持ちになったかと言えば、秋になってとにかく何かが読みたくて仕方がない気分だったのと、たまたまブックオフできれいな状態で100円で売っていたから。

状態がいい本はそれだけで読む気にさせてもらえますね。先日、少々古い本を図書館にリクエストしたのですが、受け取りに行ってあまりにボロボロで汚い感じだったので、受け取るのをためらってしまったほど。

そういえば子供の頃、小学校の図書室で本を借りる時、本の一番最後に入っている図書カードに、自分の名前を一番最初に書く時は嬉しかったなぁ。「やった!私が一番最初だ♪」とワクワクしたのを覚えています。
それから、その図書カードに私の名前ばかりいくつも書いてあるのも楽しかったな。「私しか借りてない~^^」と嬉しくなりました。
ということは、同じものを何度も読む、というのは、小学生の頃からのクセだったのですね。


さて、「食堂かたつむり」ですが、買ってきてすぐに読み始めました。
が、これは小川糸さんの本に限らず、初めましての作者さんの「書くクセ」に慣れるまではどうも落ち着きません。これはいつものこと。

私は特に、決まった作者ばかりを読んでいるせいか、初めての作家さんの言い回しや表現方法に慣れるまでは、ページがなかなか進まないこともあります。

この本も「面白い!」と思えるようになるまで時間がかかったし、それ以前に、
「・・・アレ?この本・・・ダメかも」
と何度も思いました。読みながら「?」「え?」「この作者さん・・・一体年齢はいくつ?」と思って止まってしまい、表現方法に慣れないというよりも強い違和感を抱くように。

そこでまだ四分の一ほどしか読んでいない時点で、アマゾンのレビューを読んでみたところ、アラ、すんごく評価が低いのですねこの本^^;

いえ、評価が低いというか、好き嫌いがはっきり分かれる本、という感じでしょうか。多かれ少なかれ本なんてそんなものでしょうが、にしても嫌いな人はとことん苦手みたい。

しかも、チラリとネタバレなんぞも見ちゃったりして、
「むむむぅ、こんな無理矢理な展開で、この先さらに破天荒にもなるのね」
とちょっと覚悟までしたり。

レビューの中には
「読後感が悪くて捨てました」
なんていう方もいて(!)、ちょっとドキドキしながら読み進めました。

というのも、私がかつて読後感が悪いと思って手元に置いておけなかった本で、村上龍さんの「イビサ」。



当時読み終わってから吐きそうになってしまったほどで、一秒も手元におきたくなかったし、本棚に並べたくなかったのですぐに捨てたほど。

しばらくは、本屋に行っても村上龍さんの本が並んでいる本棚の近くも通りたくなかったくらいだからよっぽどです^^;

まぁそれくらい文章力があるのかもしれませんが・・・というか、イビサはテーマがテーマだしね。遠藤周作の「海と毒薬」もしばらくは手に取れなかったけれど、こちらはその後もう一度読み返すことができました。


・・・という経験もあるので、もしこの本がその類の本だったら、迷わずに即効捨てようと思っていました。100円で良かったなぁとか(笑)


小説において、突拍子もない設定というのはよくあることだし、「ありえない~」と思いつつも気づけば夢中になって読んでいることも多々あります。
最近、江國香織さんの本を読み返しているのですが、江國さんの小説だって「ありえない」設定はたくさん出てきます。が、なぜか読んでいるうちに、そういう人が実際にいるような錯覚に陥るほど、しっくりと馴染んでくるのです。

が、どうもこの主人公及び主人公を取り巻く設定には馴染めませんでした。奇をてらいすぎるというか、頑張っちゃった感がありあり、という感じに受け取れました。

レビューを読む前は、それをなんとか受け入れようと思って読んでいたのですが、レビューを読んだ後は妙に力が抜け、
「そういう本なのね」
と思いながら読めたので逆に良かったかな。

そしてこの本において決定的に残念だったことは、料理の表現がちっとも美味しそうじゃない事。

村上春樹さんにしろ池波正太郎さんにしろ、本を読んでいると食べ物の表現がとてもリアルで、料理の匂いや味を想像することができるし、どうしてもそれを食べたくて仕方なくなってくるのです。

それが「食堂かたつむり」とあるくらいだから主人公が趣向をこらした料理を作るのですが、これが全然食べたいという気持ちになれないのです。
作る料理も、馴染のあるものではなく異国の料理ということもあるでしょうが、それでも、それらを想像させてくれるような書きかたをしてくれる作者さんはたくさんいるわけで。

それが一番残念だったかな。

どんなに設定が無理矢理でも、ありえない結末に落ち着いても、美味しそうな料理を表現できれば案外心に残るものだと思うのだけど・・・どうでしょう?

それから人物の設定ですが、ぺぺぺっと貼り付けられたような出来事や過去のような感じで、それによってその人物が動かされていない、という感じ。ページの制限などもあるのでしょうが、掘り下げが薄く、登場人物一人一人に感情移入できませんでした。


そして、物語の後半は、前半の流れとは一転するわけで、「そっちに持って行く?」という、これまた奇をてらっちゃったな~という物語になっていきます。

で、その奇をてらっちゃったストーリーに嫌悪感、それも強い強い嫌悪感を抱く人が多いようで。
中には「命の意味を間違っている」と言っている方もいたので、それも含めて読み進めました。


が、意外や意外、とにかく驚きではありましたが、最後には涙してしまったという^^;
言われていたような後半の後味の悪さはなく、スッキリと読み終わりました。

というのも、そういう感想に至ったのは、以前この本を読んでいたから。



これを読んじゃうと、食堂かたつむりの後半の描写などなんともないです。むしろ、
「よく調べたな~」
と感心したほど←なんで上から目線

確かに、解体を初めて「食堂~」で読んだ方ならば、かなりの嫌悪感を抱くでしょう。可愛らしい装丁で買った人にとっては、夢に出てきそうなえぐい表現です。

私だって、いきなりこちらを読んでいたら、最後まで読み終えずにぱたんと本を閉じたかも。そして、後々まで嫌な感じが胸に残ったままでいるかもしれません。


だけど、写真付きで解体して、それを食べるという本を読んでしまったあとでは、えぐい部分を全く感じずに読めてしまいました。慣れって恐ろしい。

ただ、「解体~」を読んだ後でも・今になっても、「果たして解体して食べることが生きることなのか」と聞かれれば未だに答えは出せません。
現に私たちの元に届く食肉は、工場で淡々と解体されているわけだし、考えようによっては私たちはその部分を見ないようにしている、ともいえるわけです。

それを解体女子はあえて受入れているという点では、私なんかよりもはるかに愛にあふれているのかなと。
ただ、それで猟師になって動物を絞めて食べる・・・というのはまた別の話かなと。よって答えはでないし、何が良くて何が悪いなんていう答えはないのかもしれませんね。


結論としては作者は、ざっくりといえば「食べることは生きること」を表現したかったのでしょうが、書かれた時点での作者の文章力では、それを言い現わせることはできなかった、という感じでしょうか。今の作品はわかりませんが。

表現的には中・高校生の読み物という感じですが、レビューにも多くあったとおり、下品な表現が出てくるので、私ならアニーとトートに読ませたくありません。
これが村上春樹だとそうは思わないのだけどね^^;


以上、ずいぶんと長くなってしまいましたが、「食堂かたつむり」の私が感じた感想でした。
さぁ、次は何を読もう♪


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2 Comments

tororon says..."No title"
kotoriさんの記事を読んで、最近読書の時間が増えました。

私も、「泣ける」と宣伝された本はたいてい避けます。装丁が気に入っても、やめちゃいます。「別に泣きたくねーし」って・・・(笑)。

同じ作者の本ばかり、というのも同じです。
あと、料理の表現が美味しそうって、すごく大事ですよね!

新しい本が欲しいのですが、本って結構高いですよね~。図書館はやはり、状態でちょっと・・・っていうのも多いですし。
読書って意外にお金がかかると思います。でも、楽しいんですよね。

最近は息子の本棚をあさってます。
でも、世代の壁や性別の壁はありますね。
それにもともと、文学男子ではないので・・・。
まあ、私の守備範囲もすごく狭いし、お互い様です。

kotoriさんは、かなりいろんなジャンルの本を読んでおられますよね。
読書の記事、また楽しみにしてます。



2014.09.20 11:25 | URL | #GWKU7mB6 [edit]
tororon様 says...""
tororonさん、ありがとうございます^^

ふふふっ、泣けるって言われちゃうと
「意地でも泣かねぇ!」
って思っちゃいますよね(笑)
やっぱり、自分の感情の赴くままに、深いところで感情が揺れて出る涙だからこそスッキリする、という気がします。
誰かの思惑通りに泣かされるのは嫌じゃ(笑)

私は図書館へ行くと、必ず新書コーナーをチェックします。キレイなので(笑)
でも、そうすると普段自分では買わないような本に出会えるので、こういう選び方も楽しいかなと。

それからブックオフでも買いますが、100円で綺麗なら買うけれど、ボロッとなっていたら迷わず350円の方に行きます。
文庫なら新しいのを買っちゃうかな。

それと私には奥の手が。
市立図書館では貸し出しが65番目・・・とかなるような本が、子供の学校の図書館だとすぐに借りられます♪
だから読みたい新書は全部子供にオーダー^^

子供の読んでいる本を読むっていうのもいいですよね!
アニーはわりと昔から大人っぽいものを読んでいたので、成長を感じながら私も読ませてもらったりしましたw

まだまだ本が山積みになっています ←幸せ(≧▽≦)
また紹介しますね~^^
2014.09.20 15:06 | URL | #- [edit]

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